幸福の黄色いハンカチに観た男の心のふるさと

 1974年の初の日本アカデミー賞受賞作「幸福の黄色いハンカチ」は、高倉健さんの映画としては、珍しい。

 本当の主人公は女性だ。
 だからといって、刑期を終えた夫を待つ妻を演じた倍賞千恵子さんの出番が多いというわけではない。

 映画のテーマは、男の心のふるさとだと思った。

 これまでの、降旗監督の映画では、あくまで健さんが主役であったが、さすがに山田監督、演出に「ユーモア」と「ペーソス」を付け加えた演出。

 

 ここで描かれているのは、二組の世代の異なる男女の愛だが、男は不器用で、若干だらしがない。

 片や、女はしっかりとした、自分というものを持っていて、男の支え、いわば心のふるさとになっている。

 そうした、世代の異なる二組の男女の愛と交流を雄大な北海道の大自然を背景に描いて、最後は、ご存じの、黄色いハンカチが旗めくシーンになる。

 おそらく、このラストシーンは映画史に残るものの一つになるだろう。

 見事な作品であり、若き日の倍賞千恵子さん、それに、桃井かおりさんの好演が光った。

 この映画を見て思う。

1974年とは、日本の高度成長期の時代である。

 この時すでに、女性が強くなってきていたと思うのは、歴史を振り返ってみても、真の主役は女性だったかもしれないと思うときがある私の穿った見方であろうか。

 いずれにせよ、時代を画した名作「幸福の黄色いハンカチ」。

 映画は、時代と人の生きざまを描いてこそ、価値があることを再認識した。第3回 大人のための「映画感想文」コンテスト

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テーマ : 日本映画
ジャンル : 映画

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